シルク印刷とは

シルク印刷(スクリーン印刷)のステッカーは絹(シルク)の網の目(スクリーンや紗)でできた版を用いて、その上にインクを盛って、スキージというヘラのようなものでインクをこすり付けて印刷していきます。版には印刷す寸はインクが下に透過するようになっていて、印刷しない部分には乳剤と呼ばれる膜で隠して(レジスト)インクが下に透過しないようになっています。お正月には年賀状をご自身で印刷する方もいらっしゃるかと思いますが、それに使う「プリント○っこ」が一番近いものになります。
シルク印刷の原理

シルク印刷はまず、下記のようにシルクスクリーン(印刷するための刷版)を作成することから始まります。お客さまより頂いたデザインデータや弊社で作成しましたデータをもとに作りますが。シルクスクリーンはイラストのように四角い枠の中に、網目状のスクリーンが貼ってあります。これに特殊な加工をして印刷したい文字の他は乳剤というインクを通さない薬品をで覆います。そうすることで『A』の文字部分だけインクが透過できるようにします。

下のイラストは印刷物の上にスクリーンの版を乗せた状態です。スクリーンの版の上にはインクを盛って、スキージーというヘラのようなものでインクを孔の中に押し込むようなかたちで左右に移動させます。乳剤の上にインクがあっても下には透過しません。スキージが孔の上を通ると、インクは孔を通って印刷物の上に乗り、印刷物へ印刷されます。これがシルク印刷の原理になります。

下のイラストはシルク印刷の手順を分かりやすくご説明しています。イラストでは星形のデザインを2色でする場合としています。まず最初に「A」の版で赤を印刷します。次に「B」の版で青を印刷しますが、「A」と「B」の版は互いに混じりあうことなく、フチ同士が重なっているだけで、これがズレがないようにきっちり合わせます。ココが職人技の一つになり手間の掛かる作業になります。

ステッカーの制作工程

ステッカー印刷の作成工程は以下のようになります(お客様に喜んでいただけるように手間と時間をかけて製作しています。

①ステッカーのデザインデータを作成(お客様から完全データ入稿)
②デザインデータ(イラストレータデータ)から製版用のフィルムを作成
③製版フィルムを使って印刷用の版(刷版)を作成
④刷版を印刷機に固定
⑤スキージを使ってステッカーの素材に印刷開始
⑥ステッカー素材を乾燥する(多色の場合は色数分だけ印刷と乾燥を繰り返す)
⑦ステッカー素材にラミネート(PET)を圧力をかけて貼付する
⑧ステッカーのカットラインに沿って個別にカットする
⑨版のズレやゴミが付着していないかなどをチェックする
⑩梱包してお客様の元へ発送・納品完了

シルク印刷のステッカーは手作業にて印刷しております。熟練の職人により丁寧に手間をかけて仕上げております。

スクリーン印刷では色数が増えても色ごとに版を作って別々に印刷していますので、それぞれの色が隣合うことはあっても交じることはありません。したがいまして、写真やグラデーションといった連続階調は表現できません。

色の指定はDICカラーナンバーにてご指定くださるか、清刷りや見本のカラーチップを弊社にお送りいただいても結構です。

インクを厚く盛るので発色が良く、耐候性もかなり良いです。屋外用途(車ステッカーやバイクステッカーなど)に利用されています。また、コンサートやタレントグッズ、ファングッズなど販売用としてもクオリティの高いステッカーとしてご利用いただいております。