イベントに参加したときに入場ゲートで入場証のシールをもらうことはありませんか?そのシールが布のような素材で出来ていて衣服に貼ってもらったことはありませんか?そのシールはサテンという表面が少し光沢があってサラサラしている素材になっています。これは印刷用紙としてはサテンタック(タックは糊が付いているという意味です。)と呼んでいます。コート紙やミラーコート紙といった通常の紙でできたシールを布に貼ろうとするとシワシワになってしまったり、いざ剥がそうとすると糊が残ったりとトラブルが起こります。サテンタックはこうしたトラブルをなくすため、布地に貼るために開発された素材です。サテン地という布は一般に販売されていますので聞いたことはあるかと思いますが、それに特殊な糊がついたものになります。
冬にスキーやスノボに行ってリフト券を買うと証書の代わりにこのサテン地のシールをもらうこともありますね。あとは旅行でバスツアーとか国内、国外の旅行をツアーで行くときに迷子にならないようにワッペンをもらうことがありますが、最近ではワッペンの代わりとしてサテンのシールをもらうことも多いかと思います。このようにサテンシール印刷はあちこちで重宝されています。ワッペンを作るよりもコストも安いですしね。
弊社ではシール印刷機で印刷したサテンタックをサービスとして提供していますが、枚数が500枚とか1000枚程度のロットが必要となります。小さなイベントやミニツアーですと50枚~300枚程度ですのでシール印刷では単価が凄く高くなって割に合わないこととなります。極小ロットでなんとかできないかといったお客様のニーズに応えるべくオンデマンド印刷でテストはしていました。
一見して写真のようにきれいには出力できました。オンデマンド印刷シールだから黄色や赤色などの発色も良いですね。これなら印刷してカットして商品として売れそうだなといい感触だったのですが・・・。印刷してそのままでしたら問題はないのですが、軽く爪で引っ掻いただけで印刷面がこすれてしまいました。
写真の上の部分ですが、引っ掻いた後ができてしまいました。原因は分かっているのですが解決方法が見つからずとん挫しています。もともとサテンシールは半日~1日とう短い時間の使用になりますのでちょっとくらい傷ができてもいいというお客様がいらっしゃいましたのでこのまま納品させていただいています。お問い合わせがあった時にご説明して印刷サンプルを提示した上でご注文を判断していただいています。ただ弊社としてはこれでは納品することはできないということで商品としてはサイト内の掲載は控えています。
別の印刷方法でインクジェットプリンタで印刷したらどうかということでインクジェットプリンタで作成してみました。どうせならとオンデマンド印刷とインクジェット印刷で比較してみました。上の写真がインクジェットで下がオンデマンド印刷になりますが、インクジェットではでは引っ掻き傷はでませんが、小さい文字が滲んでしまい、全体的に色が薄くてくすんでしまいました。下の写真はオンデマンド印刷ですが、色は綺麗にでますが、既に引っ掻き傷が出てしまいました。
オンデマンド印刷の方がやはり色がきれいに出ますのでこの方法で傷に強い方法なないかと思案しています。誰か良いご提案があればお聞きしたいくらいです・・・。
サテンシールのオンデマンド化はしばらくお預けですね。このままの仕様でいいから極小ロットで印刷したいという方はご相談いただければと思います。また良い案がでましたらこちらでご紹介させていただきます。